動画マーケティングの新定番!「縦型動画」の魅力と効果的なプロモーション
近年、「縦型動画」はプロモーションにおいて非常に注目されています。
スマートフォンの普及に伴い、縦型動画はユーザーにとってより自然な視聴体験を提供し、多くの企業がその効果を活用しています。
本記事では、縦型動画の基本からその活用事例まで、初心者向けにわかりやすく解説していきます。
縦型動画とは?
縦型動画は、その名の通り縦方向に撮影された動画です。
スマートフォンを縦に持ったまま撮影・視聴することができ、ユーザーにとっては非常に直感的なフォーマットです。縦型動画を活用したプラットフォームには、下記のようなものがあります。
Instagramリール
Instagramリールは、最大60秒の短尺動画を作成・共有できる機能です。Instagramのフィード内で簡単に視聴でき、エンゲージメントを高めるためのフィルターや音楽、エフェクトが豊富に揃っています。
<特徴>
◇ インタラクティブ性
ストーリーズやダイレクトメッセージを通じて、視聴者と直接的なコミュニケーションが可能。
◇ アルゴリズムの優遇
リールは、特に新規アカウントでも広範囲にリーチする可能性が高い。
◇ ショッピング機能
Instagramショッピングと連携し、動画内で紹介した商品を直接購入することができる。
TikTok
TikTokは、15秒から3分までの短尺動画を中心としたプラットフォームです。特にZ世代に人気があり、トレンドやチャレンジ、ミームなどが日々生まれています。
<特徴>
◇ バイラル性
ハッシュタグチャレンジやデュエット機能により、コンテンツが瞬く間に拡散される可能性が高い。
◇ クリエイティブツール
フィルター、エフェクト、音楽などの編集ツールが豊富で、誰でも簡単にプロフェッショナルな動画を作成可能。
◇ コミュニティの強さ
TikTokは特定の興味や趣味を共有するコミュニティが活発で、ニッチなターゲットにもリーチしやすい。
YouTubeショート
YouTubeショートは、最大60秒の縦型動画を作成・共有できる機能です。YouTubeの膨大なユーザー基盤を活かし、広範囲にリーチすることが可能です。
<特徴>
◇ 検索機能との連携
YouTubeショートは、通常のYouTube動画と同様に検索結果に表示されるため、より多くの視聴者にリーチできる。
◇ 既存コンテンツとの相乗効果
YouTubeチャンネルに投稿することで、既存の長尺動画とショート動画を組み合わせた戦略が可能。
◇ 収益化の可能性
YouTubeパートナープログラムを利用することで、ショート動画からも収益を得ることができる。
これらのプラットフォームは、特に若年層に人気があり、縦型動画が主流となっています。
スマホネイティブ世代の台頭
縦型動画のトレンド化には、昨今のスマホ利用者数の増加という背景があります。スマートフォンの普及に伴い、私たちの生活は大きく変わりました。
特にZ世代と呼ばれる若者たちは「スマホネイティブ」として育ち、スマホをメインの情報源として利用しています。総務省の2023年の通信利用動向調査によると、スマホ利用者数はPC利用者数を大きく上回り、その差は年々広がっています。
この傾向は、縦型動画の台頭と密接に関連しています。
縦型動画の魅力とは?
従来の横型動画と比較すると、縦型動画には以下のようなメリットがあります。
没入感の高さ
スマートフォンでの視聴に最適化されているため、物理的に近い距離感で視聴者にコンテンツを届けることができます。
画面いっぱいに動画が表示されるため、横型動画に比べて視聴者の集中力が高まりやすく、視聴者はより深くコンテンツに没入しやすくなります。
また、スマートフォンを縦に持つだけで視聴できるため、横型動画を見る時のようにわざわざ傾ける必要もなく、ユーザーにとってストレスが少ないことも特徴です。
短時間での訴求力
縦型動画は短時間での視聴が前提となっており、視聴者の関心を瞬時に惹きつけることが求められます。そのため、クリエイティブな工夫が凝らされ、強いインパクトを与えることが可能です。
短時間での訴求が重要な理由について、Z世代が「タイパ(タイムパフォーマンス)」を非常に重視している、という背景があります。
「タイパ」とは、限られた時間でどれだけ効率的に情報やエンターテイメントを得られるかを評価する指標です。Z世代は生まれた時からインターネットとともに育ち、多くの情報があふれる中で生活しているため、短時間で質の高いコンテンツを求める傾向があります。この傾向は、縦型動画の人気にも大きく影響しています。
InstagramリールやTikTok、YouTubeショートなどのプラットフォームでは15秒から60秒程度の短い動画が主流であり、視聴者は短時間で多くの情報を得ることができます。
また、スクロールしながら次々と新しい動画を視聴できる形式は、Z世代が求めるスピーディな情報摂取にぴったりです。
短尺が基本の縦型動画は「タイパ」を重視するZ世代にとって理想的なコンテンツ形式と言えるでしょう。
アルゴリズムによる優遇
InstagramリールやTikTokなどのプラットフォームは、縦型動画を優先的に表示するアルゴリズムを採用しています。これにより、新規アカウントや動画作成経験の少ないユーザーでも、広範囲にリーチすることができます。
興味を引く動画は次々と多くの視聴者にリーチされるため、短時間で視聴でき、視聴完了率が高く、エンゲージメントの向上にも繋がります。
縦型動画プロモーションのポイント
視聴者の興味を引く冒頭
動画の最初の数秒で視聴者の興味を引くことが重要です。
インタラクティブな要素
コメントやアンケートなど、視聴者参加型のコンテンツを取り入れることで、エンゲージメントを高めることができます。
短くてインパクトのある内容
縦型動画は短時間でメッセージを伝えることが求められるため、コンテンツの構成に工夫が必要です。
成功事例から学ぶ縦型動画活用法
縦型動画を活用したプロモーションの成功事例をご紹介します。リテールボイス編集チームが特に注目した事例を3つピックアップしてみました。
ドミノ・ピザの「シズル感の演出」
ドミノ・ピザは、縦型動画を活用して視聴者の食欲を刺激する巧みな映像演出を行っています。特に、チーズが伸びる映像や料理音を効果的に使用し、視聴者に臨場感を提供しています。
2023年には、ピクルス600gをトッピングしたピザがSNSで話題となり、想定以上の速さで完売しました。
こうした成功は、縦型動画の没入感とSNSの影響力を最大限に活用した結果と言えます。
ソフィの「コミュニティ形成」
生理用品ブランドのソフィは、縦型動画を使って身近な人とも会話しづらいセンシティブな話題についても気軽にやりとりできるコミュニティの形成を目指しています。TikTokを活用し、生理に関する疑問や悩みを匿名で投稿できる環境を提供することで、多くの人々が安心して参加できるコミュニティを作り上げました。
この取り組みは、2024年の「TikTok for Business Japan Award」を受賞するなど、高い評価を得ています。
カルビーの「ショートドラマ」
スナック菓子メーカーのカルビーが販売するロングセラーブランド「じゃがりこ」。
昨今、感謝の気持ちやお祝いの気持ちを伝えるために手軽に購入できるお菓子を渡すことが定番化しており、学生間のカジュアルギフトとしても「じゃがりこ」は大人気。そんな「じゃがりこ」を人に「あげる」行為を『あげりこ』と称し、カルビー公式TikTokにて「あげりこ学園」というショートドラマ形式の縦型動画を配信。学校での“あるある”シチュエーションを取り入れることで、若年層の共感を呼びました。
結果として、あげりこの経験率が年間で5%上昇するなど、ブランドメッセージを効果的に伝えることに成功しています。
横型動画と縦型動画の使い分けについて
縦型動画が急速に人気を集めている一方で、横型動画も依然として重要な役割を果たしています。マーケティング戦略において、両者を適切に使い分けることが成功の鍵となります。
<横型動画の特徴とメリット>
◇ 広範な視覚体験
横型動画は、映画やテレビ、YouTubeなどで一般的に使用されているフォーマットです。広い視覚範囲を提供でき、詳細なシーンや広がりのある風景を効果的に描写できます。
◇ 高品質な制作
プロフェッショナルな撮影機材や技術を活用することで、高品質な映像作品を作りやすいです。映画のトレーラーや企業のブランドムービーなど、クオリティを重視するコンテンツに適しています。
◇ 長時間コンテンツに適している
横型動画は、長時間の視聴に適しており、ストーリーテリングや詳細なプレゼンテーション、ドキュメンタリーなど、深掘りしたコンテンツに向いています。
横型動画と縦型動画は、それぞれ異なる特性と強みを持っています。
長時間の詳細な説明やプロフェッショナルなイメージを重視する場合は横型動画、短時間でインパクトを与えたい場合やスマホユーザーをターゲットにする場合は縦型動画を選ぶなど、コンテンツの目的や視聴シチュエーションに応じて使い分けることが大切なポイントです。
まとめ:縦型動画は重要なマーケティングツール!
スマホネイティブ世代の台頭とともに、縦型動画はますます重要なマーケティングツールとなっています。
ドミノ・ピザ、ソフィ、カルビーの成功事例からもわかるように、縦型動画の特性を活かしたクリエイティブなアプローチが、ブランドのメッセージを効果的に届ける鍵となります。縦型動画は今後も活用が広がり、新たなマーケティング手法として進化し続けることが予想されます。
このように、縦型動画を効果的に活用することで、若年層の視聴者を引き付け、ブランドの認知度やエンゲージメントを向上させることが可能です。
まだ縦型動画を活用したことがない、という方はぜひこのトレンドを取り入れて、次の企画に活かしてみてはいかがでしょうか?
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