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マーケティング調査とは?目的、種類、効果的な活用方法を徹底解説

みなさんは、初めて行く場所に向かう時、ナビや地図アプリを使いますか?

目的地までの交通手段を乗換案内アプリで調べて、Google mapを見ながら歩く。

今ではこの便利な機能を当たり前のように使っていますが、もしスマホを忘れてしまったら大ピンチ!どの道を通れば良いか分からず迷ってしまったり、約束の時間に遅れてしまうこともあるかもしれません。

実は、商品開発や販促・プロモーションでも同じことが言えます。マーケティング調査を行わずに戦略を立てると、市場の動向や顧客のニーズを正確に把握できず、効果的な施策を打ち出すことが難しくなります。

市場のトレンドをしっかりと捉え、顧客のニーズを正確に分析する「調査」は、まさにナビのような役割を果たします。この「ナビ=調査」がなければ、「目的地=成功」にたどり着くのは難しく、迷うリスクが高まります。ビジネスの進むべき道筋が明確にするために、マーケティング調査は欠かせないものです。

今回は、商品企画や販促企画の成功に欠かせないマーケティング調査の基本から具体的なリサーチ手法、活用術までわかりやすく紹介してます!

目次

私たちビーツは、これまで数多くのクライアントの販促課題に対して、調査にもとづいたセールスプロモーション企画の開発を通じて貢献してきました。特に、セールスプロモーションツール(店頭に設置するPOPなど)を検討する際に重要となる「店頭調査」についても詳しくご紹介します。ぜひ最後までお読みください!

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マーケティング調査とは?目的とその重要性

マーケティング調査は、顧客ニーズや競合を理解・分析することで、ビジネス戦略の成功に大きく貢献する重要なプロセスです。

例えば、新しい製品を市場に投入する際、顧客が本当に求めているものを把握せずに進めていくと、売れない商品になる可能性があります。しかし、事前に適切な調査を行うことで、リスクを軽減し、成功の確率を大幅に高めることができます。

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マーケティング調査の基本

マーケティング調査とは、市場や顧客の動向、競合の状況などを詳しく調べる活動のことを指します。調査を行うことで、ビジネスやプロモーション施策がどの方向に進むべきか、どんな商品やサービスが顧客から求められているのかを明確にすることができます。

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マーケティング調査が重要な理由

先ほどナビの例で説明した通り、マーケティング調査はビジネスの成功に欠かせません。ここでは、その重要性を3つのポイントにまとめてご紹介します。

マーケティング調査が重要な理由3つのポイント

1.顧客理解の深化
顧客が本当に求めているものを知ることで、より適切な商品開発やサービス改善が可能になります。アンケートやインタビューを通じて顧客の声を直接聞くことで、隠れたニーズや課題を発見することができます。

2.リスクの低減
新しいプロジェクトやマーケティングキャンペーンを始める前に調査を行うことで、失敗のリスクを減らすことができます。市場の反応を事前に予測し、それにもとづいて戦略を練ることで、無駄なコストや時間の浪費を防ぐことができます。

3.競争優位性の確立
競合他社の動向を把握することで、自社の強みを活かし、競合との差別化を図ることができます。競合分析を通じて、自社がどの分野でリードできるかを見極めることが重要です。

マーケティング調査とマーケティングリサーチの違い

マーケティング調査の重要性を押さえたところで、次に「マーケティング調査」と「マーケティングリサーチ」の違いについても簡単に確認してみましょう。似たような言葉ですが、それぞれ少し意味が異なります。

マーケティング調査:具体的なデータ収集の活動を指します。
アンケートやインタビュー、観察など、実際にデータを集めるプロセスです。

マーケティングリサーチ:調査全体を包括する概念です。
データの収集から分析、その結果を基にした戦略立案までを含みます。

つまり、マーケティング調査はマーケティングリサーチの一部と言えます。

これを踏まえた上で、次にマーケティング調査の基本的な種類について詳しく見ていきます。それぞれの調査方法がどのような特徴を持っているのか、具体的に確認していきましょう。

マーケティング調査の基本的な種類

マーケティング調査には、目的に応じてさまざまな種類があります。ここでは代表的な調査手法を3つご紹介します。

マーケティング調査の種類例
type1

定量調査

定量調査は、数値データを収集し、統計的に分析する手法です。アンケートやオンライン調査を通じて大量のデータを集め、客観的な結論を導き出します。例えば、新製品の需要予測やブランド認知度の調査に利用されます。

【調査手法例】

アンケート調査、街頭調査、電話調査、郵送調査

オープンデータ調査(定量調査の一種)

オープンデータ調査は、政府や公共機関、研究機関などの公的機関が公開しているデータを活用する手法です。この調査方法は、コストを抑えつつ、信頼性の高いデータを取得することができます。例えば、人口統計データや経済指標、業界レポートなどを用いて市場分析や競合分析を行うことができます。複数のデータソースを組み合わせることで、より包括的な分析も可能になります。

type2

定性調査

定性調査は、数値ではなく、消費者の感情や意見を深く理解するための調査です。インタビューやグループディスカッションを通じて、顧客の潜在的なニーズや価値観を探ります。例えば、広告の受容性や新商品のコンセプトテストに活用されます。

【調査手法例】

・グループインタビュー/座談会:司会者が複数名の相手に対してインタビューを行う手法
・ホームユーステスト(HUT) : 商品を一定期間使用してもらい、その感想を聞く手法
・デプスインタビュー:1対1で詳細なインタビューを行う手法
・訪問観察調査(エスノグラフィ調査):自宅を訪問し、生活や商品使い方などを観察する手法
・訪問留置調査:調査員がターゲットエリアの自宅を1訪問し、アンケート調査を行う手法

覆面調査(定性調査の一種)

覆面調査は、調査員が一般客を装って実際の店舗やサービスを体験し、その品質や接役態度を評価する手法です。競合他社のサービスを調査する際や、自社店舗の改善点を発見する際に役立ちます。例えば、競合他社のサービスを調査したり、自社の店舗の改善点を見つけたりする際に利用されます。覆面調査は、リアルな現場情報を収集するのに欠かせない手法で、詳細なレポートを作成し、具体的な改善点を提案します。

type3

その他の調査手法

定量調査や定性調査以外にも、実際の行動データやオンライン上の活動を観察・分析するなどさまざまな調査手法が存在します。

【調査手法例】

・観察調査:消費者の行動を直接観察し、隠れたニーズや行動パターンを把握する手法
・オンライン行動追跡調査:ウェブサイトやSNS上でのユーザーの行動データを分析し、デジタルマーケティング戦略の改善に活用
・実験調査(A/Bテスト):異なるマーケティング施策を比較し、最適な戦略を見極める手法

ここまで、さまざまなマーケティング調査の種類をご紹介しました。どのような調査を行うべきかは、目的に合わせて選ぶ必要があります。次は、よくあるビジネスシーンに合わせた調査方法をいくつかの例でご紹介します。

こんな時にはこの調査!基本の調査活用例

マーケティング調査を効果的に活用するためには、ビジネス課題や目的に合った手法を選ぶことが重要です。ここでは、具体的なビジネスシーンに応じた調査手法の活用例を3つご紹介します。

1.新商品の市場投入前に顧客ニーズを把握したい時
最適な調査方法: 定性調査(インタビューやグループディスカッション)

新商品の投入前に、ターゲット顧客が何を求めているのかを深く理解することが成功の鍵です。定性調査を行うことで、潜在的なニーズや感情を掘り下げ、商品やサービスの改善点を明確にすることができます。

具体的な調査活用例
インタビュー:ターゲット顧客に1対1のインタビューを行い、商品に対する期待や改善要望を収集します。
フォーカスグループ:参加者数名を集めたグループディスカッションを通じて、新商品のコンセプトや機能についてのフィードバックを得ます。

2.競合他社の動向を把握し、自社の差別化ポイントを見つけたい時
最適な調査方法: 覆面調査

競合他社の強みや弱みを把握し、自社との差別化を図るためには、覆面調査が有効です。顧客として競合店舗を訪れ、サービスや接客を体験することで、競合の強みや弱みを具体的に把握し、自社の戦略に活かすことができます。

具体的な調査活用例
店頭調査:調査員が競合店舗を訪問し、商品の配置やスタッフの接客態度、販促活動などを評価します。
サービス体験: 実際に競合のサービスを体験し、顧客視点での強み・弱みを明確にします。

3.広告やプロモーションの効果を測定したい時
最適な調査方法: 実験調査(A/Bテスト)

広告や販促キャンペーンの効果を事前に測定するためには、実験調査が有効です。複数のバリエーションを比較しテストすることで、最も効果的な施策を選定し、投資対効果を最大化します。

具体的な活用例
A/Bテスト:異なる広告コピーやデザインを少人数のターゲットに試し、どちらがより高い反応を得るかを測定します。
プロモーション効果測定:期間限定のキャンペーンを実施し、販売数やウェブサイトの訪問者数を分析して効果を確認します。

マーケティング調査を効果的に行うためには、調査そのものだけでなく、その後の実行プロセスをしっかりと管理することが重要です。ここからは、マーケティングリサーチ全体の流れと、効果的な実行ステップについて説明していきます。

マーケティングリサーチの流れと効果的な実行ステップ

マーケティングリサーチを効果的に進めるためには、計画的に行うことが求められます。ここからは、マーケティングリサーチの基本的な流れをステップごとに説明します。

1.目的設定と調査計画の立案
まず、調査の目的を明確にし、それにもとづいて調査方法やスケジュールを設定します。調査は専門のリサーチ会社や代理店に依頼することが一般的です。調査のパートナーとなる企業と協力して、具体的な計画を立てていきます。

2.データの収集
計画に従い、アンケートやインタビュー、店舗での観察などを通じて必要な情報を集めます。このデータ収集プロセスは、正確かつ徹底的に行うことが求められます。

3.データ分析とインサイトの抽出
収集したデータを分析し、ビジネスにとって重要なインサイトを導き出します。この段階では、どの情報が最も戦略に役立つかを見極め、結論を出します。

4.結果の共有と戦略立案
調査結果をもとに、具体的なビジネス戦略を立案します。報告書を作成し、関係者と共有しながら次のステップに進みます。

5.戦略の実行と評価
最後に、立案した戦略を実行し、その結果を評価します。実行後に再度評価を行い、次の改善点を抽出し、適切なPDCAサイクルを回していきます。

このように、マーケティングリサーチ全体の流れを通じて、ビジネスの成功に向けた戦略を立てることができます。

ここまでは基本的に知識をおさらいしてきましたが、次は商品の販売促進の成功に関わるマーケティング調査について深堀してみたいと思います。

セールスプロモーションに欠かせない店頭調査とは

セールスプロモーションを成功させるためには、顧客が実際に商品を手に取る場面、つまり「店頭」での状況を把握することが不可欠です。商品がどのように陳列され、どのように消費者に訴求されているのかを確認する「店頭調査」は、効果的な販促戦略を構築するための重要な手法です。


私たちビーツは、クライアントのセールスプロモーションツールの効果を最大化するために、以下の7つのポイントを主に店頭調査で確認しています。

1.商品の陳列状況の確認
商品が適切に陳列されているか、視覚的に訴求力のある配置になっているかを確認します。

2.販促物・POPの設置状況の確認
販促物・POPが適切な場所に設置され、消費者にしっかりと訴求しているかをチェックします。

3.競合商品の販促物・POPの確認
競合商品の販促物・POPがどのように訴求しているかを把握し、それに対抗するための効果的な施策を考案します。

4.競合店舗の状況確認
競合店舗でのプロモーション活動や商品展開の状況を確認し、対象商品の戦略に活かします。

5.売り場での商品の位置や占有面積の確認
対象商品が売り場内でどの位置に配置されているか、占有面積が適切かどうかを確認します。

6.接客トーク評価
スタッフがどのように商品を紹介しているかを確認し、接客トークの改善に役立てます。

7.消費者の行動観察
消費者がどのエリアに集まり、どのツールや商品に関心を示しているかを観察します。

これらの調査結果にもとづき、店頭での販促効果を最大化するための具体的な施策を提案します。例えば、商品のPOPが他社と比べて目立たない場合は、POPの形状や仕様を見直したり、競合他社の訴求に対抗するための新しいPOPをデザインしたりします。

店頭は、消費者が実際に商品を購入するかどうか最終的に決める場所でもあり、店頭調査を通じて得られる情報は、売上に直結する改善策の立案に大いに役立ちます。

【事例紹介】店頭調査を活用したSPツール提案

ビーツは、店頭調査にもとづいてSPツールの設計や提案を行い、多くの成功事例を生み出しています。

ホームページでもさまざまな事例をご紹介していますのでぜひご覧ください。

例えば、あるクライアントが新しい店頭ツールの導入を検討していた際、ビーツはまず店頭調査を実施。競合商品の訴求内容や販促物の配置状況を徹底的に分析し、クライアントの商品の強みがどう伝わっているか、また接客スタッフがどのようなトークを展開しているかを確認しました。

この調査により、クライアントが想定していた訴求ポイントと、実際に接客トークで伝えられている商品特徴がズレていることが判明。ビーツは、このギャップを埋めるために、接客スタッフが「売れる」トークを強化できるような訴求ポイントを明確にしたPOPやディスプレイツールを提案しました。これにより、ターゲット顧客に商品価値が効果的に伝わる店頭を構築することができました。


このように、ビーツはクライアントのニーズや課題に応じて、具体的な調査結果をもとにしたSPツール提案を行い、店頭での販促効果を最大化しています。

調査をもとにした効果的なSPツール制作ならビーツにおまかせ!

私たちビーツは、徹底的な店頭調査にもとづいてSPツール(セールスプロモーション)の企画・制作を行い、店頭販促を成功に導くための最適な提案をしています。

セールスプロモーションの効果を最大化するには、実際の店頭状況を詳細に把握することが欠かせません。ビーツは、データ分析だけでなく、実際に現場に足を運び、自分たちの目で見て調査し、体感した情報をもとに、SPツールの構成・デザイン・訴求内容へと反映させ、クライアントの課題やニーズにマッチした最適なソリューションをご提供します。

また、店頭調査だけでなく、定量調査や定性調査の計画から実施、さらには分析レポートの作成まで一貫してサポートしています。セールスプロモーションやマーケティング調査で課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。みなさんのプロモーション成功を全力でサポートいたします!

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TOPICS: 調査型ポップアップストア「with b8ta」が登場?

商品を売らない体験型ストアとして注目を集めた「b8ta(ベータ)」が、マーケティングリサーチ企業の株式会社マクロミルと業務提携し、リサーチを目的とした調査型ポップアップストアサービスを展開するというニュースが話題になっています。(2024年5月)

本格展開に先駆けて行われたPoC(概念実証)では、マクロミルの調査員がポップアップストアに派遣され、調査が行われたようです。リアル店舗で得られる消費者の生の声や行動データを活用したマーケティング調査や店頭調査の重要性が今後さらに高まることが予想され、リテールボイス編集部も注目しています。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000053185.html

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